結論からお伝えします

健康は、守るものではなく「活かすもの」です。
そして企業にとって健康とは、立派な“経営資源”です。

「健康経営は大事だと思うけれど、正直コストに見える」
「健康経営って儲かるの?」
これは、多くの経営者が感じている本音ではないでしょうか。

健康診断、研修、制度整備、外部委託…。
確かに、目に見える形では“支出”として現れます。

けれど、健康をどう捉えるかで、
経営の見え方は大きく変わります。


なぜ健康は「コスト」に見えてしまうのか

健康がコストに見える理由は、
健康を「状態」としてしか見ていないからです。

  • 病気にならないため
  • 休職を防ぐため
  • 労基対策のため

この視点だけでは、
健康は「守る対象」「減らしたいリスク」に留まります。

しかし経営の世界では、
価値を生むものを「資源」と呼びます。

では、健康は価値を生まないのでしょうか。


経営資源とは何かを、改めて考える

一般に、経営資源は
ヒト・モノ・カネ・情報 と言われます。

では「ヒト」という資源は、
どのような状態のときに最大化されるでしょうか。

  • 判断力がある
  • 集中力がある
  • 人と協力できる
  • 挑戦する余裕がある

これらはすべて、
心身が健やかな状態でなければ発揮されません。

つまり——
健康は、すべての経営資源の“土台となる資源”
なのです。


健康を資源として捉えると、問いが変わる

健康を「コスト」ではなく
「経営資源」として見ると、
経営者の問いはこう変わります。

  • 何を削るか
    どこに投資すれば価値が高まるか
  • 不調をどう防ぐか
    力を発揮できる状態をどうつくるか
  • 問題をなくす
    選択肢を増やす

ここで重要なのは、
健康は「増やせる資源」だという点です。


投資としての健康経営が生むもの

健康に投資された組織では、
次のような変化が起こります。

  • 判断のスピードと質が上がる
  • コミュニケーションの摩擦が減る
  • 生産性が“無理なく”上がる
  • 離職やトラブルの予兆に早く気づける
  • 新しい取り組みに挑戦しやすくなる

これらはすべて、
売上や数字の「前段階」にある成果です。

多くの企業が見落としがちですが、
成果は「整った状態」からしか生まれません。


健康経営は「福利厚生」では終わらない

健康経営を

  • 福利厚生の一部
  • 従業員サービス

として扱ってしまうと、
どうしても“余裕がある時だけやるもの”になります。

しかし本来、健康経営は
経営戦略の中核に置かれるべきものです。

なぜなら、

  • 人材の定着
  • 組織の持続性
  • 企業文化
  • 意思決定の質

そのすべてに、健康が影響しているからです。


EnLinksが考える「投資としての健康経営」

EnLinksでは、健康経営を
「人と組織の可能性に投資する経営」
と定義しています。

数値だけを追いかけるのではなく、
人が力を発揮できる状態を整える。

それは遠回りに見えて、
最も再現性の高い経営戦略でもあります。


考えてみてください。

ここで、ひとつ問いを投げかけます。

  • 今、あなたの会社が抱えている課題は
    「削ることで解決する問題」でしょうか。
  • それとも
    「健康という資源に投資することで、自然に解決する問題」でしょうか。

答えは、企業ごとに違って構いません。
大切なのは、
健康を“経営の言葉”で考え始めることです。


🌿 まずは「今の資源量」を知るところから

健康は、感覚だけで判断すると見誤ります。
だからこそ、まずは可視化が必要です。

中小企業のためのホリスティック健康経営《無料チェック》
(1分・自動診断/強み・課題・優先投資ポイントを整理)

無料セミナー(月4〜6回開催)
健康を「コスト」から「経営資源」に変える60分


次回予告|第3話

なぜ健康経営は、制度だけでは機能しないのか
― 多くの企業がつまずく“本当の理由”を解説します。