結論

健康経営は、何かを“追加する”取り組みではありません。
「何に気づいているか」を変える経営です。

制度を入れる。
施策を増やす。
研修を実施する。

それらの前に、
経営者がどんな視点で人と組織を見ているか。
ここが変わらなければ、健康経営は動きません。


健康経営が「やること探し」になる理由

健康経営に取り組もうとすると、
多くの企業がこう考えます。

  • 何をやればいいのか
  • どの制度を入れるべきか
  • 他社は何をしているのか

これは自然な流れです。
しかし、この状態が続くと健康経営は
「施策コレクション」 になってしまいます。

本来の問いは、
「何を足すか」ではありません。


本当のスタートは「見え方」が変わること

ホリスティック健康経営において、
最初に起きる変化は 行動ではなく“認知” です。

  • 以前は見えなかった違和感に気づく
  • 数字の奥にある人の状態が見えてくる
  • 問題だと思っていた現象の意味が変わる

これが起きたとき、
経営者の言葉・判断・関わり方が
静かに変わり始めます。


経営者の「健康リテラシー」とは何か

健康リテラシーとは、
単に健康知識があることではありません。

経営者に必要な健康リテラシーとは、

  • 自分の状態に気づける
  • 無理しているサインを見逃さない
  • 組織の空気の変化を感じ取れる
  • 人の不調を“問題”ではなく“メッセージ”として受け取れる

つまり、
状態を読み取る力です。

この力が高まると、
経営の質そのものが変わります。


経営者の気づきは、組織に伝播する

組織は、
経営者が思っている以上に
経営者の“在り方”に影響を受けています。

  • 経営者が余裕を持つ → 現場が安心する
  • 経営者が焦る → 現場が萎縮する
  • 経営者が話を聴く → 対話が増える
  • 経営者が気づく → 組織も気づき始める

これは指示命令の話ではありません。
空気の話です。

健康経営とは、
この空気の質を扱う経営でもあります。


「気づく経営」が生む、静かな変化

気づきの質が変わると、
次のような変化が起こります。

  • 小さな不調が早く共有される
  • 問題が大きくなる前に対処できる
  • 相談のタイミングが早くなる
  • 判断が極端にならなくなる
  • 組織の治癒力が高まる

これらはすべて、
施策を増やさなくても起きる変化です。


健康経営は「正解」を押し付けない

ホリスティック健康経営では、
「これをやりなさい」という正解を用意しません。

なぜなら、
健康も組織も 一社一様 だからです。

必要なのは、

  • 気づく
  • 話す
  • 整える

この循環を回し続けること。

気づける組織は、自分で選び、育ち続けます。


まず経営者自身に、問いを向けてみてください

ここで、
経営者ご自身に問いを投げかけます。

  • 最近、自分の体や心の状態に気づいていますか
  • 無理しているサインを見逃していませんか
  • 組織の空気を、どんな感覚で捉えていますか
  • 問題を「直す対象」として見ていませんか

この問いに向き合うことが、
健康経営の本当のスタートです。


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次回予告|第8話

「やさしい会社」は、なぜ強いのか
― 健康経営が企業文化に根づいたときに起きること。